新宿不動堂 巡礼案内
関東八十八ヶ所霊場
第四十九番札所
【ご本尊】 大日大聖不動明王
【宗 派】 真言宗智山派
【ご真言】
のうまくさんまんだ ばさらだん せんだ
まかろしやだ そわたや うんたらた かんまん
【ご詠歌】
み教えを 啓きこの世を さとしけれ
弘法大師 称えこの地に
「新宿のお不動様」の呼び名で親しまれ上総国一帯で知られるのが新宿不動堂である。家内安全、病気祈祷、商売繁盛、交通安全、海上安全、家相地鎮祭、諸願成就等のお不動様として昔より皆様の厚い信仰を保っている。
港町らしい碁盤割りの古い道が商業地を仕切っており、商店の聞に「木更津成田山」と掲げた朱色の門がある。参道の両側には銀杏の木があり、つきあたり御堂の前は青銅造りの仁王像が見える。袋小路にみえるが、参道の中ほどで両脇にも抜け道があり、境内が町を形づくっているようである。
不動堂は成田山新勝寺の末寺として建立され、東京の深川不動堂の兄弟である本尊を祀っている。堂内に入ると、須弥壇には不動明王が盤石の上に座り、背後に火焔をいただいている。新宿のお不動さまとして親しまれているが、尊体は内心の怒りを象徴しており、仏の威力を示しているのであろう。
町中の不動明王
東京湾横断道路が開通し港町・木更津の面影も変わりつつあるが、木更津新宿という地名は華やいだ江戸の昔を偲ばせる。
さらに北へ飲食街のネオンの下を歩いて、商店街から成田山新宿不動堂の参道に入っていくと正面に青銅の阿形・昨形の仁王様が立つ。左手には献酒のは新しい御影石製の浪切不動尊像が立っていた。堂内では進藤明照住職が次々に訪れる信者さんの相談事や御祈祷の応対に忙しく、とにかく活気がある。
「密教の祈願は本人の祈りと僧侶の能力と仏様のパワー、この三つが合わさって成就するのが基本。今は流行のキャラクター的な御守りが多くて、一回目は願いがかなうけどお礼参りを忘れちゃってる人が多いね。本当に御利益の欲しい人は長く信仰したほうがいいよ」と御住職。
みほとけというと普通は優しく慈愛に満ちた姿を想像するが、大日如来の教令(きょうりょう)を受けて活動する不動明王は衿褐羅、制托迦の二童子を従えて盤石座に坐し右手に利剣、左手に霜索(ロープ)を持ち火炎が象徴する強大な怒りのパワーで仏法守護・祈願成就を果たす。
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上総の七福神 弁財天
七福神の安置してある寺社を巡拝するのが七福神詣で、七福神めぐりといいます。七福神めぐりは水害、災害、盗難など七つの災害をのぞいて、生命、財産を守り、七つの幸福が授かると言われています。
七つの幸福とは、一、愛敬富財 二、芸道富有 三、人望福徳 四、有福蓄財 五、勇気授福 六、清廉度量七、延命長寿の七つで、七福神がそれぞれ分担しております。
七福神は夢まくらに宝船に乗ってあらわれると福が授かるといわれ、初夢の枕下に入れて吉夢を見ることが流行りましたが、七福神めぐりが正月の初詣でや立春の日に行われることが文化・文政の頃から盛んになりました。七福神めぐりの歴史は、京都で室町時代に始められたという記録が残っており、これが一番古いと言われております。
成田山(弁財天)は金運上昇・芸道上達(成田山 新宿不動堂では宝くじが良く当たると言われております)
また、毎年六月第四日曜日には夏季大祭として弁財天にお神酒を奉納、祈願し、参拝者にふるまいます
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新上総国三十三観音霊場
第二十五番札所 
【宗 派】 真言宗 智山派
【観音名】 聖観世音菩薩(通称 ぽっくり観音)
【ご真言】 オン アロリキャ ソワカ
【ご詠歌】 安らかを 授くぽっくり 観音に 集いて祈る あすのよろこび
【ご利益】 長生きしてぽっくり成就
丑歳、午歳に御開帳
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上総国 薬師如来霊場
第十五番札所
【宗 派】 真言宗 智山派
【本 尊】 薬師如来
【ご詠歌】
あらたかや やくしにょらいを おろがめば よわきをすくい ふくのたまはる
【ご利益】 当病平癒
寅歳、未歳に御開帳
気が滅入っている時は自然に自虐的になりがちだが、こういう時に仏像が役に立つ。形(イメージ)のあるものに向かえば気持ちを切り替えて拝みやすいからである。「悩み、苦しみをそっくりお預けしますからあとはお任せします」「何であれ最善の計らいをありがとうございました」というような軽く明るい心になってほしい。
実はこうした現世利益の諸仏諸尊、人間を救うために全宇宙の真理を体現する大日知来が身を変えて現われたものであると密教では説いている。「巡礼はお薬師様の境地を自分で体現する旅なんだよ」と進藤住職は説明してくれた。
上総 保久利六地蔵霊場
第一番札所
【ご本尊】 保華地蔵尊
【ご真言】
おんかかか びさんまえいそわか
【ご詠歌】
ぼけ地蔵 お慈悲あらたに
新宿に 迷える民を 救い給いし
【ご利益】 ぼけ除け、ぼけ封じ
辰歳、酉歳に御開帳
人の世話にならずに
ひたすたぽっくりの
往生を地蔵に願う